永代供養のトラブル

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永代供養はお墓の管理や供養を寺院などにまかせることができるため、ご遺族の方も安心できることが多いです。しかし、永代供養はときに思わぬトラブルなどが発生することがあります。 そのため、現在永代供養を検討されている方は、事前に注意点などをしっかりと把握しておくことをおすすめします。今回はお墓の永代供養で起きる可能性があるトラブルや永代供養の注意点を解説します。

お寺が廃寺になった場合の永代供養はどうなる?

現代社会は、お寺の住職後継が少なかったり、収入不足の影響で廃寺を余儀なくされるお寺が増えています。 では、仮に故人の永代供養を廃寺になったお寺に依頼していた場合、ご遺骨や契約の際に支払った料金はどうなるのでしょうか?これは、ケースや状況によって大きく異なります。 まず遺骨の問題ですが個人墓、集合墓、納骨堂など、個々に納骨されている状態であれば、ご遺骨を取り出し、他のお寺や霊園で永代供養を依頼することができます。 ただし、すでに他の方のご遺骨と合祀(埋葬)されている場合は、特定のご遺骨のみを取り出すことはきわめて難しくなります。 また永代供養の契約をしたときに一括で支払った永代供養料や管理費については、残念ながら返還されるケースはきわめて少ないと思っておいたほうがよいでしょう。

お寺の永代供養で起きる可能性がある2つのトラブル

ここではお寺の永代供養で起きる可能性があるトラブルを2つまとめましたのでご覧ください。

「永代」でも一定期間が経過するとご遺骨が処分される

永代供養と聞くと「未来永劫に故人の供養をしてもらえる」というイメージを抱く方も多いです。しかし、永代供養はある定められた期間が過ぎると、故人のご遺骨は処分されてしまいます。 永代供養墓には個人墓、集合墓、合祀墓、樹木葬など複数の種類がありますが、いずれも一定期間経過後は、他の方のご遺骨とともに合祀されることになります。ちなみに永代供養の具体的な期間が気になるという方も多いですが、これは契約内容によって異なります。 永代供養墓に骨壺を安置してもらう期間は、地域やお寺によって異なりますが、33回忌というところが多いです。もちろんこれはあくまでも一般的な期間であり、中には7回忌という場合もあれば、50回忌まで骨壺を安置するお寺もあります。 また、ご遺族の方との相談で永代供養の契約期間を決定することもあります。そして契約期間が過ぎたご遺骨は、合祀され、お寺の共同墓地(合祀墓)へと埋葬されます。埋葬後は他の方のご遺骨と一緒になるため、後々の分骨や改葬が難しくなります。 あらかじめ親族全員が合祀することを理解していれば、大きな問題になることはありません。しかし、一定期間後にご遺骨が処分されることを知らなかった場合は、お寺や親族との間で揉めるケースも出てきますので注意が必要です。 特に合祀墓での供養を選択する場合は、最初から他の方のご遺骨と一緒になります。後々のトラブルを防ぐためにも、ご遺骨の納骨方法や期間は事前にしっかりと確認しておくことが大切です。

生前申し込みの場合、ご遺族が証明書の存在に気付かないことがある

これは、故人が永代供養の申込みを済ませていたときに発生しがちなトラブルです。永代供養は生前前の申込みができます。そして、永代供養の代金支払いを済ませると、永代供養を申し込んだ証として領収書や「永代供養墓使用証書」といった証明書を受け取ります。 本人が亡くなったあとに、ご遺族の方がこの証明書に気付けば、故人の希望に沿って永代供養墓での供養手続きを行うことができます。しかし、仮にご遺族が証明書の存在に気付かなかった場合は、永代供養の契約をしたお寺と揉めることもあります。 このようなトラブルは、本人が親族に永代供養の申込みを済ませたことを伝える、終活の一環として親族が希望の埋葬方法などを生前に聞いておくなどの工夫を施すことで、防げる確率が高まります。 トラブルのない気持ちのよい供養ができるように、生前に親族間でしっかりと話し合っておくことが大切です。

永代供養料の相場と注意点

永代供養は一般的な家族墓と比較すると、発生する費用が少ない供養方法です。そして具体的な永代供養にかかる金額ですが、これは永代供養墓の種類によって大きく異なります。 永代供養墓の主な種類には個人墓、集合墓、合祀墓、樹木葬があります。それぞれの永代供養にかかる費用相場は以下のようになっています。

供養形態 費用相場
個人墓 30万円~50万円
集合墓 15万円~30万円
合祀墓 5万円~20万円
樹木葬 10万円~80万円

ご覧のように供養形態によって、費用相場は大きく異なります。また、樹木葬のように同じ供養形態でも、埋葬方法(個人型、集合型など)が異なってくると、発生する費用には数十万円の違いが生まれることも珍しくありません。 そして個人で眠ることができる個人墓は、永代供養料の他にも墓石建立費用、区画購入費用が発生します。個人墓の墓石建立にかかる費用は、約70万円~150万円が相場とされています。 またこの他にも「刻字料」といって、納骨者の名前(戒名)などの彫刻費用が発生することがあります。刻字料は墓碑や墓誌が存在しており、希望する場合に代金を納めるのが一般的です。刻字にかかる費用は約3万円~5万円が相場となります。 ちなみに永代供養の費用に関しては、初回の一括払いが基本というお寺が多いです。しかし、墓地を維持管理するためにはさまざまな費用が発生するため、初回費用に管理費などが含まれていない場合は、別途徴収するお寺もあります。 そのため、後々のトラブルを防ぐためにも、初回に支払う料金の内訳などはしっかりと確認しておくようにしましょう。

入檀料・お布施の相場と注意点

永代供養は基本的な供養料などに加えて、檀家に入る際に必要になる費用やお布施という形で別途お寺に納める費用が発生する場合があります。ここでは入檀料やお布施の相場、注意点などを解説します。

入檀料

入檀とは、お寺の檀家(だんか)になることを指しています。入檀すると、そのお寺が菩提寺(先祖代々のお墓があるお寺)となります。檀家になると、その寺院の維持管理を助けるためにお布施などを納めることがあります。 そしてお寺によっては、入檀をしないと永代供養が受けられないところもあります。この際に発生する費用を入檀料として納める形になります。入檀料の費用は各寺院によって異なりますが、10万円~30万円が相場です。 また、入檀が必要になる寺院の場合は、初期に一括で支払う永代供養料の中に入檀料が含まれていることもあります。そのため、入檀の有無や費用に関しては、契約前にお寺に確認しておくようにしましょう。

お布施

前述のように永代供養では初回に支払う料金の他にも、お布施を渡す必要があるケースが出てきます。具体的には納骨法要、周忌など節目の年に行われる法事法要のときなどです。 法事や法要のときには住職の方から読経をしてもらいます。この読経に対する感謝とお礼の気持ちとして、お布施を渡すことになります。お布施の金額は各寺院で異なりますが、一般的には1万円~5万円が相場となっています。 お布施は初回料金の中に含まれているお寺もあれば、そうでない寺院もあります。一般的に周忌毎の法事法要は別途お布施を渡すことが多いですが、こちらも後々のトラブルを防ぐために、事前確認をしておくことをおすすめします。 前述のように永代供養では初回に支払う料金の他にも、お布施を渡す必要があるケースが出てきます。具体的には納骨法要、周忌など節目の年に行われる法事法要のときなどです。 法事や法要のときには住職の方から読経をしてもらいます。この読経に対する感謝とお礼の気持ちとして、お布施を渡すことになります。お布施の金額は各寺院で異なりますが、一般的には1万円~5万円が相場となっています。 お布施は初回料金の中に含まれているお寺もあれば、そうでない寺院もあります。一般的に周忌毎の法事法要は別途お布施を渡すことが多いですが、こちらも後々のトラブルを防ぐために、事前確認をしておくことをおすすめします。

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